睡眠酩酊

11月12日

最悪だ。最低だ。死にたかった。

目の前にあるものは何も見えないくせに血が引いていく感覚が、胃の中にあるものが込み上げてくる感覚だけが酷く鋭かった。車内アナウンスが気持ち悪い。コンクリートの冷たさが妙に心地良くてせせらぎの微かな音が体に響く。記憶は曖昧なのに普段気にも留めない音が頭の中で大きく響き続けた。死にたかった。

慣れないものに呑まれ、大丈夫だと思っていたことが大丈夫じゃなかった。

歩きながら、家に着いたら睡眠薬を飲んで死のうってことしか考えられなかった。全ての事象が終わり、自分がいちばん可愛くていちばん好きな服を着ている時に死ぬ予定だった。でもその日は、あの日まで待とうとか今日の自分はブスだったとかそんなことどうでもいいくらいに早く死にたかった。本当に自殺する人って多分咄嗟に死ぬ。

今日死んだら車輪の下みたいな人生だなって笑いながら涙が止まらなかった。