羨望

田舎の中学校に通っていて疎外感と閉鎖的な日常への退屈に絶望し、同じ考えを持った少し浮いている男の子となんとなく休日の昼間に約束をして

こんな所早く出ていきたい。

じゃあ家出しようか。

ってノリで宛もなく電車に乗り2人とも無言で移りゆく景色を眺め、日が暮れた頃なんとなく降りた駅でやっぱり少しだけ怖くなって泣いて

家出なんてやめようか。

って言われて結局見慣れた街に電車に乗って帰り、親や学校の人は誰もそんな出来事は知らないまま、またいつもの日常を送るのだけど2人ともその日から特に会話もなく別の高校へ通い、大人になって久しぶりに再開して

こんなことあったよね 。

って言われるんだけど 

そうだっけ?忘れちゃった。

って嘘をついて、だけどあの日から毎日その想い出を抱いて生きていたんだってことは伝えずに1人で泣きながら帰り道を歩いてゆく

 

という人生を送りたかった